人気ブログランキング | 話題のタグを見る
*
Top
CESARE 2


チェーザレ―破壊の創造者 2

フィレンツェのメディチ家所蔵、ボッティチェリ「春」の前で
後に軍事顧問となるレオナルド・ダ・ビンチとチェーザレを引き合わせたり
ミケランジェロによるフレスコ画が描かれる以前のシスティーナ礼拝堂で
次期教皇を狙う権力争いが行われたり
この時まだこれは完成してなかったんだとか、これは出来あがってたんだとか
ルネサンス美術に関するプチ発見もできるくらい
時代考証にも注意がはらわれています。

出航前のコロンブスが、ユダヤ人という設定のミゲルを航海に誘う形で
迫害が深刻になりつつあった時代背景を示したり
ダンテの「神曲」の解釈をめぐり登場人物たちに真剣に意見
(それぞれの考え方にしっかり後の生き様を垣間見せてます。)
を戦わさせる事で、立場の違いにおける意識格差まで語ろうとしたり、、
感心する事頻り。

余す所無くと言える程
思想、行動、発言、表情、、細部迄魅力的に描かれるチェーザレ。
”優雅なる冷酷”を正しく体現してくれそうな予感。
確信犯の人たらし、残酷な切れ者が基本ですが
子供っぽいただの美少年に戻す事も忘れず、抜かりなしです。
by hudousek | 2006-11-14 14:12