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swimming pool  2003


Francois Ozon フランソワ・オゾン

Charlotte Rampling シャーロット・ランプリング
Ludivine Sagnier ルドヴィーヌ・サニエ

★★★★☆

好きな映画は大体同じ傾向にあるかも。
詩的なストーリー。美しい映像。
???え!!どういう事?? という終わり方。
それらを言い訳に、幾度も見直せる事。

これはまさにそういう作品でした。
夢(小説)と現実の境界が曖昧で
すべてがサラ:シャーロット・ランプリングの妄想ともいえるし
部分的にまたはすべてが現実かもしれないし。

シャーロット・ランプリングの表情が良い。
嫉妬や羨望の眼差よりも、むしろそれを経て後
男が自分への思いの為にジュリー:ルドヴィーヌ・サニエを拒むのを見て
影でほくそ笑む姿、あの下向き加減に一人でこっそり笑う姿が何とも。。
厭味な知的推理小説家から
自分を遂に解放して小粋な←淑女に使うのも変だけど。情緒的、抽象的な作家に。
他人を満足させる小説より、自分が満足出来る小説が書けるようになる。
いろんな意味で、出版社社長ジョンの呪縛を断ち切る為にも
小説swimming pool が必要だったのね。

降り注ぐ柔らかい日差し、淡く輝く緑
ルドヴィーヌ・サニエの若さも
どんどん魅力が湧き出てくるシャーロット・ランプリングも
すべてが一々美し過ぎ。

十字架の取り外し。
南フランスの家に到着早々外す。salahは見る人。 julieは見られる人。
しかし、julie が十字架を取り付けると、julie にsalahが見られはじめる。
観察者が舞台に引きずりあげられ、行動を強いられる。
踊ったり、嫉妬を抑えられず石を投げたり、、
julie の世界に引きずり込まれたsalahは遂に julie の殺人を自ら捜査
発作後自白したjulieと共犯で死体遺棄。
「まだ燃やすものがあるわ」julieがsalahに小説「julie」が証拠になると指摘。
salahは否定。見る人、見られる人が交錯。
一夜明け、salahによって再び十字架が外されるが
salahは自ら行動する人のままなんだな。
別れの前salahは本に書く為にjulieを見つめて来た事
その為に質問を投げかけている事を認め、julieもそれを承知で正直に答えてる。
salah映画中、初めての笑顔。共犯から共存へ。
「母の小説は存在する。あなたは母を生き返らせてくれる。
掲示を受けたら奪って、あなたのものよ。」
生き返ったのはsalah。salahがjulieを内包、吸収
swimming pool と共に2人とも生き返ったのね。
by hudousek | 2005-06-08 23:33